失業保険（雇用保険）の受給資格を得ると、最初の認定日までの間に雇用保険説明会が行われます。
雇用保険説明会で雇用保険受給資格者証が手渡されます。そのため、雇用保険受給資格者は必ず説明会に参加しなければなりません。
雇用保険説明会の内容
- 受給資格について
- 再就職手当とは
- 失業認定と給付内容
- 不正行為
- 求職活動と失業認定申告
- 年金の切り替え
もっとも重きを置いているのが「不正」です。雇用保険を正しく受給するための心得です。
不正行為をしないように注意喚起しつつ、何をすれば不正行為にあたるのかを詳しく説明してくれます。
また、雇用保険説明会のなかで初回講習会への参加を案内されます。初回講習会への参加は求職活動実績になるので、ぜひとも参加しておきたいところです。
この記事では、雇用保険説明会について解説します。
目次
雇用保険説明会は求職活動になる？
- 雇用保険説明会は求職活動実にならない。
- 雇用保険説明会と同時期に実施される初回講習会への参加が求職活動実績になる。
雇用保険受給資格者は、雇用保険説明会に参加する必要があります。この説明会に参加すると、その場で雇用保険受給資格者証をもらえます。
雇用保険受給資格者証を入手することで失業認定を受けることができるようになり、失業手当を受給できる状態になります。
雇用保険説明会に参加すると、説明会のなかで初回講習会への参加を案内されます。
雇用保険説明会に引き続き、初回講習会に参加した時点で求職活動実績になります。
雇用保険説明会に参加しただけでは求職活動実績にならない点に注意してください。
初回講習会が求職活動実績になる
初回講習会は、ハローワークが行う求職支援セミナーの一環であり、この講習会に参加したことが求職活動として認められます。
雇用保険説明会に引き続き、初回講習会に参加すれば求職活動実績1回分を自動的に得ることができるわけです。
自主的に求職活動するよりも、初回講習会に参加するほうが簡便なので、できるだけ初回講習会に参加するのが得策です。
雇用保険説明会と初回講習の違い
| 雇用保険説明会の内容 | 初回講習会の内容 |
|---|---|
| 受給資格について 再就職手当とは 失業認定と給付内容 不正行為 求職活動と失業申告 年金の切り替え |
現在の求職・求人状況 再就職の促進 履歴書・職務経歴書 面接の心得 ハローワーク利用方法 ハローワーク求職支援 |
雇用保険説明会と初回講習会は、目的が異なるため内容も違います。
雇用保険説明会には、雇用保険の制度や仕組みについて説明を行う目的があります。
初回講習会には、再就職や求職活動のアドバイスと支援をセミナー形式で行う目的があります。
求職活動実績になるのは、雇用保険説明会に引き続き、初回講習会に参加した時点となります。
説明会と講習会の日程
雇用保険説明会は、雇用保険受給資格を得てから約1ヵ月後の最初の認定日までの間に行われます。
多くのハローワークでは雇用保険説明会と別日に初回講習会を行っています。
ただ、受給資格者が多くない地域や時期においては、雇用保険説明会と同日に初回講習会を行うハローワークもあります。
雇用保険説明会の日程は、ハローワークで雇用保険受給資格を申請したとき、または受給資格が決定したときに案内してもらえます。
雇用保険受給資格を得ると、『雇用保険受給資格者のしおり』と諸々の書類が手渡されます。（しおりの名称は地域により異なります）
しおり、または書類に、雇用保険説明会の日程などの今後の失業給付にかかるスケジュールが記載されています。
初回講習会に参加しない場合
雇用保険説明会に参加したものの、初回講習会に参加しない場合は、最初の認定日までに自主的に求職活動を行って実績をつくる必要があります。
最初の認定日までに必要な求職活動実績は1回分です。
求職活動実績の作り方はこちらの記事で解説しています。
今後の求職活動実績をつくるときにも役立つ情報を掲載しています。
雇用保険説明会に行けない場合
- 雇用保険説明会に行けない場合は、必ずハローワークに連絡する。
- 雇用保険説明会の日程は、原則として変更できない。
雇用保険説明会に行けない場合や欠席する場合は、すみやかにハローワークに連絡してその旨を伝えます。
基本的に雇用保険説明会の日程変更できません。
ただ、やむを得ない事情であるとハローワークが判断した場合に限り、日程変更を受け付けてもらえます。
雇用保険説明会に遅刻しそうな場合
雇用保険説明会への遅刻は原則として許してもらえません。遅れると会場に入れてもらえません。
もし、寝坊や交通機関の遅延で遅れそうなときは、その時点でハローワークに連絡してその旨を伝えます。
正直に理由を話して謝罪すれば、別日の雇用保険説明会に参加させてもらえるよう手配してもらえるはずです。
ハローワークは不正行為に対して厳しい姿勢を取っています。虚偽を嫌っているわけです。遅刻する場合でも誠意をもって対応すれば、今後の認定や手当支給においても良い関係を保てるでしょう。
雇用保険説明会の所要時間
説明会は何時間くらいかかるの？
雇用保険説明会の所要時間は、だいたい2時間くらいです。
地域ごとのハローワークにより、雇用保険説明会の所要時間には違いがあります。
受給資格者が少ない地域のハローワークでは、受給資格申請のときに職員がその場で雇用保険説明会と同等の説明をしてくれる場合があります。
私は新宿ハローワークに行きましたが、200名くらいの受給資格者が参加していました。雇用保険の説明ビデオを視聴し、雇用保険の仕組みや給付の流れについて説明を受けました。2時間程度の所要時間でした。
雇用保険説明会の持ち物・服装
説明会の持ち物は？服装は自由？
雇用保険説明会の持ち物は、次のとおりです。
- 筆記用具
- 雇用保険受給資格者のしおり
ただし、雇用保険受給資格申請時において、必要書類に足りないものがあった場合は、その不足していた書類を持参する必要があります。
必要書類が揃わないと、雇用保険受給資格者証を渡してもらえないことがあります。不足していた書類があれば、雇用保険説明会までに揃えておくようにしてください。
また、雇用保険説明会に参加する際の服装は自由です。
雇用保険説明会は子連れ不可
雇用保険説明会は、子連れでの参加は不可です。
まとめ
- 雇用保険説明会は、雇用保険受給資格を得てから約1ヵ月後の最初の認定日までの間に行われる。
- 雇用保険説明会に引き続き、初回講習会に参加した時点で求職活動実績になる。
- 雇用保険説明会に行けない場合や欠席する場合、遅刻する場合は、すみやかにハローワークに連絡してその旨を伝える。
- 雇用保険説明会の所要時間は、だいたい2時間くらい。
- 雇用保険説明会の持ち物は、筆記用具と雇用保険受給資格者のしおり。また申請時に不足書類があった場合は、その書類。
- 雇用保険説明会に参加したものの、初回講習会に参加しない場合は、最初の認定日までに自主的に求職活動を行って実績をつくる必要がある。
- 雇用保険受給資格が決定すると、毎月2回の求職活動実績を求められる。求職活動はハローワークでも行えるが、転職サイトを利用するのが簡便。たとえば、転職サイトが実施するセミナーを受講する方法なら、1回の受講が求職活動実績1回分になる。