失業保険に回数制限はなく、条件を満たせば生涯で何度でも受給が可能です。そして、受給している期間に何回もらえるかは、それぞれの所定給付日数によります。
じゃあ、使い放題、もらい放題じゃね?
しかし! 1回でも給付を受けると、それまでの雇用保険の加入期間はすべてリセットされ、0年からの再スタートになるという大きな注意点があります。
この記事では、最新の雇用保険法に基づき、以下のポイントを詳しく解説します。
- 一度もらうことで発生するリセットの正体とデメリット
- 2度目の受給資格が発生するまでの年数と条件
- 自己都合と会社都合で異なる、再受給までの最短ルート
もくじ
失業保険を一度もらうとどうなる?リセットされる条件とデメリット
失業保険を一度でも受給すると、それまでの雇用保険の加入期間はすべてリセットされて「0年」に戻ります。
失業保険(基本手当)は、受給資格が決定した時点で、過去の積み上げがリセットされる仕組みになっているからです。
例えば、10年間同じ会社で働いてから退職し、失業保険を少しでも受け取った場合、その10年という加入実績は消滅します。次に失業保険をもらうためには、新しい職場でゼロから加入期間を積み上げ直さなければなりません。
そのため、「一度もらうともらえない」ということはありませんが、加入期間がリセットされることで、将来の「給付日数」が少なくなってしまうという大きなデメリットがあります。

貯金が少なくて、失業中の生活費や家賃が足りなくなりそうなら受給したほうがいいですね。
失業保険は何回もらえる?回数制限と知恵袋の疑問に回答
失業保険をもらえる回数に制限はなく、受給条件を満たしさえすれば、生涯で何度でも受給することが可能です。
「失業保険は一生に一度しか使えない」という噂は誤解です。実際には、転職を繰り返すたびに雇用保険に加入し、一定の期間(原則として1年以上)働いていれば、その都度、受給資格を得ることができます。
ネット上の知恵袋などで「生涯で三度まで」「回数が決められている」という書き込みを見かけることもあります。
失業保険とは一生のうちに何回もらえるか回数が決められているのですか?
友人から聞いたのですが、仕事を辞めた時にもらえる失業保険は生涯三度しかもらえないと聞きました。本当でしょうか?
しかし、法律上、受給回数によって支給額が減らされたり、申請を拒否されたりすることはありません。
ただし、注意点として「短期間に何度も受給を繰り返す」場合、ハローワークの窓口で「本当に働く意思があるのか」をより慎重に確認されることがあります。
失業保険は一度もらうと次は何年後?自己都合と会社都合の違い
失業保険を再度もらうために必要な期間は、次の職場での雇用保険加入期間が【自己都合なら12ヶ月以上】【会社都合なら6ヶ月以上】です。
| 離職理由 | 必要な加入期間 | 再受給までの最短目安 |
|---|---|---|
| 自己都合(一般) | 12ヶ月以上(離職前2年間) | 約1年後 |
| 会社都合(倒産・解雇) | 6ヶ月以上(離職前1年間) | 約半年後 |
| 特定理由(病気・介護等) | 6ヶ月以上(離職前1年間) | 約半年後 |
「次は何年後か」という問いへの答えは、離職理由によって異なります。失業保険の受給資格は、離職日以前の一定期間(算定対象期間)に、被保険者期間がどれだけあるかで決まるからです。
自己都合退職の場合は、離職前2年間に12ヶ月以上の加入期間が必要なため、再就職から最短で「1年後」となります。
会社都合(倒産や解雇など)や、特定理由離職者(病気・介護など)の場合は、離職前1年間に6ヶ月以上の加入期間があればよいため、最短「半年後」には再び受給できる権利が発生します。
つまり、前回の受給から「何年待機しなければならない」という法律はなく、あくまで「新しい職場で何ヶ月働いたか」が基準となります。
私は、自己都合で退職し受給した後、次の会社を10ヶ月で辞めてしまったことがあります。あと2ヶ月足りなかったせいで受給資格を得られませんでした。

えー、もったいない!

失業保険をもらうことを前提に退職するときは、雇用保険の加入期間を先に確認しておくとよいでしょう。
会社都合なら次は何年後?最短6ヶ月で2度目の受給が可能
会社都合(特定受給資格者)で離職する場合、前回の受給から最短で「6ヶ月」の加入期間があれば、2度目の失業保険を受け取ることができます。
これは、倒産や解雇といった本人に責任がない離職の場合、受給要件が「離職日前1年間に被保険者期間が通算6ヶ月以上」と緩和されているためです。
例えば、再就職した会社が半年で倒産してしまった、あるいは契約更新を希望したのに打ち切られた(雇い止め)といったケースが該当します。
二度目の期間はどう決まる?加入実績による給付日数の変化
2度目の失業保険でもらえる「給付日数」は、前回の受給で加入期間がリセットされているため、1度目よりも短くなるのが一般的です。
失業保険の給付日数は、「離職時の年齢」と「被保険者期間(加入年数)」の組み合わせで決まります。
一度受給してリセットされた後の再受給では、加入期間は「1年〜5年未満」の枠から再スタートすることになります。
2度目は「前回と同じ期間はもらえない」と想定して、就職活動の資金計画を立てる必要があります。
結論:失業保険を賢く「再受給」するための3つの鉄則
今回の分析で明らかになった、失業保険の再受給に関する最重要ポイントは以下の3点です。
「1日でも受給すればリセット」の覚悟を持つ
基本手当や再就職手当を1円でも受け取った時点で、それまでの加入期間(被保険者期間)はゼロになります。10年、20年といった長期の積み上げがある場合は、今回の受給額と、将来「もしもの時」に受け取れるはずの金額を天秤にかけて判断してください。
「次」は経過日数ではなく「働いた期間」で決まる
「一度もらったら〇年禁止」というルールはありません。新しい職場で「自己都合なら12ヶ月以上」「会社都合なら6ヶ月以上」雇用保険に入れば、いつでも2度目の権利が発生します。
「回数」は無限だが「有効期限」は有限
一生に何度でも受給できますが、1回の退職でもらえる権利は「1年以内」に使い切らなければ消滅します。分割して数年後に持ち越すことはできないため、計画的な受給と早めの再就職活動が鍵となります。
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- 雇用保険の基本手当(失業保険)を1日でも受給すると、それまでの被保険者期間はすべて清算され「0年」にリセットされる。
- 失業保険の受給回数に法的上限はなく、条件を満たす限り生涯で何度でも受給可能である。
- 次回の受給には、新たな職場での雇用保険加入実績が必要である。原則として、自己都合離職なら12ヶ月以上、会社都合または特定理由離職なら6ヶ月以上の被保険者期間が条件となる。
- 1回の離職による受給権を数年間に分割して受け取ることはできない。
【保存版】再受給判定チェックリスト
あなたが今、失業保険を申請すべきか、温存すべきかを判断するための基準です。
□ 貯金に余裕はあるか? → 無ければ迷わず受給して生活を安定させる。
□ 今の加入期間は「節目」に近いか? → 5年や10年の直前なら、今回もらわずに次の職場へ通算させた方が、将来の給付日数で得をする可能性がある。
□ 次の就職先は決まりそうか? → すぐ決まるなら、受給せず期間を「合算(通算)」し、将来のリスクに備えるのが賢明。
□ 直近5年以内に自己都合離職を繰り返していないか? → 2025年以降の法改正により、5年以内に2回以上の自己都合離職がある場合、給付制限(待機期間)が長くなる点に注意。